2021年8月25日

賃貸受託の家賃の設定ってどうしたら良いの？【収益還元法】

大家さんは、多くが家賃についての悩みは尽きないと思います。もっと高く貸す事はできないかなぁ？

あるいはもっと安くしないとまずいかなぁ？

なかなか空室が埋まらないと、高く設定しすぎたかな、あるいはすぐに決まった場合は、安心と共に、本当はもう少し高く貸せたんじゃないかな、どちらにせよ後ろ髪をひかれる思いにかられたりします。この二つをいったりきたり、しているのだと思います。

私が大家さんから、冗談半分、本気半分で言われるのは、不動産会社から連絡があるのは、「家賃下げて」か「設備が壊れたからお金がかかる」このどちらかばかりだ。不動産会社からの番号通知を見ると、気持ちが重くなる、というものでした。

これは、残念ながら確かにその通りだと思います。一度設定した家賃を、あげましょう！という連絡を入れる事はありません。

不動産会社は、立派な「査定書」や「レポート」などを厳かにみせて、あるいは単刀直入に、このままでは成約しませんと家賃の値下げを迫ります。

家賃をどのように設定するべきなのでしょうか。

これまでも何度かご説明をしましたが、適正家賃を決めるのは、需要と供給の兼ね合いです。その時にライバル物件がいくら位かにかかってきます。

偶然、ご自身の物件の空室が出たタイミングに、近隣で似た間取の新築賃貸マンションが竣工してフリーレントキャンペーンなどをしていた。このようなケースでは、どうしても新築マンションに目が行ってしまい、なかなか申し込みを得られません。

逆に他の部屋が空いた際に、偶然近隣のライバルに募集物件がなくて、条件の劣るマンションしかライバルがなかった。このような場合は、早く成約になる可能性が高いと思います。一律に家賃は決まるものではないのです。

もちろん、案内をする営業マンの手腕による要素もあります。数十部屋あるような大規模物件であれば、傾向をつかむことも出来るかもしれませんが、10部屋前後の小規模物件の場合だと、不確定要素に左右されるケースがとても多いものです。手間はかかりますが、その募集する時々で、ライバル物件の募集賃料を確認したうえで、家賃設定を上げたり下げたりしてみるべきだと私は考えます。

家賃を上げると、単純に収入が増えるから嬉しい。そんなに単純ではありません。家賃が上がる事により、その物件から得られる年収があがります。つまり収益還元法による物件の評価額があがるのです。