線上降水帯の発生により、住宅や店舗等の建物への浸水被害がニュース等で連日報道されています。
河川が家の近くにある方、がけ崩れの可能性のある地域の方には、ハザードマップでご自宅の災害リスクを把握頂きたいと思います。
河川は近くにない、がけ崩れも関係ない平地に住んでいるから、私達には関係ない、そう思っている方もあるのではないでしょうか?
通常、建物では、雨が屋根に降ると、屋根から雨どいに水が流れて、雨どいのたて樋を通じて、流れていきます。
建物を建てる際には、地域ごとの降雨量を考慮して、十分な排水量を確保することになっていますが、現在各地で発生するような豪雨は、想定する降雨量を大幅に上回ってしまうのです。
皆さんにご紹介する事例は、河川が近くにないマンションで床上浸水が起きた事例です。
5階建ての鉄筋コンクリート造のマンション、陸屋根(屋上が歩けるような平面になっている屋根)のタイプでした。
屋上に降った雨があつまり、5階から1階へのたて樋に流れるのですが、そのたて樋にはメンテナンス用で数センチの隙間があいており、バルコニーに簡単なごみを取る金属があり、そこを通って、また雨が流れていくようになっていたのでした。
しかし、賃貸マンションであり、1階部分のバルコニーのごみは、定期的に掃除されていませんでした。
結果、屋上全体に降った雨が、1階のバルコニーに溜まってしまいました。大通り沿いに建っていたマンションで、バルコニーのデザインが目隠しの為に隙間がなく水が溜まるような形状だった事が災いし、バルコニーが水槽のようになってしまい、複数の部屋に水が流れ込みました。
被害は入居者さんの家財と床や壁の一部でした。鉄筋コンクリート造だったため、腐食する部分が少なかったことは幸いでした。
しかし、後日鉄筋コンクリート造のマンションであったのに、室内から白蟻が発生する被害がありました。壁の間柱に白蟻が巣くっていたのです。恐らく床上浸水の際に、蟻の卵がついたのではないか、との事でした。
今回のように、メンテナンスがしっかりできていないケースは多くあります。また、地下があるような建物の場合、雨量が想定を上回ると、ポンプの排水容量が足りないケースも多く出ています。法律の想定を超えた豪雨が多く発生しています。
床上浸水などの災害には、加入している火災保険が効くはずとなんとなく思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、よく証書をご確認ください。水災は支払い要件がある場合が多いのです。たとえば、○○センチを超える浸水被害があった場合、あるいはそもそも水災の補償の特約を外してしまっている場合などもあります。
不動産を所有していると心配は尽きないものです。建物や設備に対して日々必要なメンテナンス、さらにはリスクに備える保険に加入する事など、リスクを明確化して、一つ一つに対処法を確立する事で、漠然とした不安は減少していきます。
不動産のコンサルティングは家賃を増やして収入を増やすだけではありません。支出を最小化する事も、収益を増やす結果につながるのです。
不動産を所有していて不安がありました、グラム株式会社までお気軽にご相談ください。
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