酸化チタンって何?危険なの?

突然ですが、1年で一番日焼けに気を付つけなくちゃいけないのは、5月だと知っていますか?

5月は、「シミ」「たるみ」の原因となるUV-A波が最も多い時期。まだまだ春の気分で油断しがちですが、ちゃんと対策したいですね。

そんな時に大活躍するのが、日焼け止めクリーム。よくよくパッケージの成分表示を見てみると、グリセリン、スクワラン、植物エキスなどと一緒に「酸化チタン」という表記が…。

「チタン?金属?なぜ金属がクリームに?」と疑問が浮かびますが、この酸化チタンという物質は、実に様々な製品に使われています。

 

酸化チタンが使われている製品

分野 製品例
化粧品 日焼け止めクリーム、ファンデーション、おしろいなど
食品 チューインガム、ホワイトチョコレートなど
ケア用品 歯磨き粉など
インク フィルム用インク、段ボール用インクなど
繊維 衣類、カーテン、マットなど
プラスチック 看板、ビニール袋など

 

酸化チタンは、色を白くする着色料として多くの食品や材料に使われていますが、紫外線を吸収する効果もあります。なので「日焼け止めクリーム」に使われているというわけです。

食品からプラスチックまで、身の回りのあらゆるものに使われている酸化チタンは、私たちの生活に無くてはならない存在ということがわかりますね!

 

酸化チタンの安全性はどうなの?

先述のリストでもわかる通り、酸化チタンは多くの食品に利用されています。また、厚生労働省の食品添加物リスト※にも収載されていますので、安全性が保障されています。

 

厚生労働省のホームページには、食品添加物の定義についてこのように記載されています。

厚生労働省は、食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めています。

出典:厚生労働省,https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/index.html

 

他にもこんなスゴい効果が!

さらに酸化チタンには、光が当たると化学反応を促進して、汚れを付着させにくくする「光触媒作用」を持っていて、道路標識にも使われています。

365日雨風にさらされている道路標識が汚れないのは光触媒のおかげ!

また光触媒には、汚れを防ぐだけに留まらず、「抗ウイルス・抗菌」する力もあり、コーティング剤のキノシールドにも使われています。部屋や物に吹きかけるだけで、2時間で99.4%の新型コロナウイルスを不活化させることができるスゴい力を持っています。

常に私たちの衣食住を支えてくれる、安心・安全の酸化チタン。今度成分表示で見かけたときには、「おつかれさま!」と声をかけたくなりますね。

※「厚生労働省の食品添加物リスト」は、公益財団法人 日本食品化学研究振興財団のホームページに掲載されています。ホームページ上には「二酸化チタン」と表記されていますが、「酸化チタン」と同じ物質を指す言葉です。